悲しい事件の批判よりも現実を受け止めて! 

  長崎での、中学生による幼児殺害という悲しい事件から2カ月が経とうとしています。
 先日、保育園サイドとして何が出来るのかを考える会がありました。今回のような少年による凶悪犯罪が起こる度に思うのですが、教育論・子育て論・社会学・精神発達学などあらゆる専門分野からの分析がなされたり、芸能ニュース並みの、憶測や推論による情報の氾濫に驚かされます。私たちが受け止めなくてはならないのは、我が子が被害者とならないためには、加害者とならないためにはということではないでしょうか。子どもの手は決して離さないこと。手を離せる社会ではないことを認識しなければなりません。角のタバコ屋のおばさん、商店街の魚屋のおじさん、おしゃべりな八百屋のおばさんなどなど、一昔前はよくある風景でした。『どこどのだれだれんちの○○ちゃん』と声をかけられたものです。果たして現在、どうでしょうか。
 
 買い物は、車で出かける郊外の大型店。子どもにとって、好奇心をあおるディスプレイ。これでは、決して手を離せません。とにかく子どもを犯罪から守るのは、いつもそばに着いている私たち大人であるということです。
 それでは、我が子が加害者とならないためには、先日の会議で、私の疑問に『なるほど』『やっぱり』と納得できる考えを、神戸大学教授広木克行先生が講義されましたので紹介したいと思います。

加害者とならないための子育て(3つの育ち)

1.子どもの心の中に愛着の対象として、親が住み着くこと(子どもたちが迷った時、心の中にいつも親が存在し、自己抑制力となること)

2.子どもたちの育ちの順番を崩さないこと(心の育ちが大切です。よく食べ・よく寝・よく遊ぶ)

3.すべての子どもたちに『家族にとって、あなたは大切な人』と常に伝えること(親子の信頼関係をより深め、子どもを一人の人間として認め、共に生きる家族として尊重すること)

以上の3点を挙げられました。もう一度子育てについて考えたいものですね。

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